魂の救われる思い

奥村和之氏の〈作品の〉面白さは、純粋な童話(メルヘン)の寓話が表現されていることであろう。
加えて、すべてにつらなるお伽噺――夜のつれづれをなぐさめるために語られる話――が展開されている。
しかも、そのレベルは図抜けて高い。
古代や中世の世界、まだ見ぬユートピアが、実に豊富に濃厚に、脈々と詰め込まれているのだ。
彼の作品=ステンドグラスの光を目にした人は、瞬時にその輝きに魅了され、肩の力が抜けるであろう。
経験者は語る、である。
これほどの癒しの広さ、深さ、多様な効能を持つステンドグラスの作家は、世界広しといえども、そうざらにはいないに違いない。
筆者(私)は奥村和之氏の作品に、魂の救われる思いを常に抱いている。

(了)

東京都 歴史家・作家 加來 耕三 氏

心がふわっと優しくなるランプ

外出から帰宅したら、まず家の電気をつける。
そして次にステンドグラスの小さな卓上ランプのスイッチを入れる。
パット温かい明かりが灯る。

心がふわっと優しくなる。

このステンドグラスは緑色が中心、そして白い羊さんが三匹。
緑の草原をうれしそうに駆け巡っているようだ。

大阪から東京まで壊れないように、大切にしながら持ち帰ってきた。
荷物になるから「ちょっと困ったなぁ」と思った気持ちは、帰宅して吹き飛んだ。

私の家に来てくれて、ありがとう。

そんな気持ちで、毎日スイッチを入れている。

東京都 出版プロデューサー 平田 静子 氏

まあ~一息

私が一番気に入ったのは「バク」ランプの傘の色調です。

光源に近いガラスと遠いガラスの緑色が微妙な濃さに変化して、アートです。
ランプはステンドと鉛の縁のマッチングが、とても素朴で無骨で重量感があり、落ち着きます。
玄関、二階の電話の横、家の中でいろいろと経由して、今は書斎兼寝室の机の横に、落ち着いています。

まあ、私なりのキーワードは『まあ~一息☕』でしょうか!

兵庫県川西市 鶴谷 彰人 氏

ゆたかなこころに

玄関では、トンボが大空を飛び回り、台所ではクジラが塩を吹き出しながら大海原を泳いでいます。
自然を感じることが出来て、とてもゆたかなこころになります。
有り難うございました。

大阪府豊中市 毛利 元治 氏

観るものの癒し

サン・アローは、1974年設立のぬいぐるみ専門のメーカーです。

私共が運営する伊豆テディベアミュージアムの人気展示『テディベアの遊園地』をモチーフに、作品を製作していただきました。

遊園地を楽しむテディベアたちの躍動感、ワクワク感が細やかに表現されており、可愛らしく色鮮やかな仕上がりになっています。

本社ショウルームの窓辺に設置されており、陽光が差し込む時間帯の美しい色彩は、観るものの癒しとなり、シンボル的な存在となっています。


株式会社サン・アロー 代表取締役社長 関口 太嗣

ホッとする「あかり」

薄暗い部屋に、ホッとする「あかり」
ベッドサイドに置いて、眺めていると一日の疲れを、癒してくれる。
様々な形のガラスが組み合わさるのは人間関係と同じ、決して同じ形は無いのに何故かしっくり収まっている。
誰もが認めあいながら、共生している人類はまだまだだな!

京都市 大垣 守弘 氏

人を癒す力

この『ゴリラのランプシェード』と出会ったのは、大阪府八尾市恩智にある登録有形文化財萩原家住宅『茶吉庵』で開催されていた奥村和之さんとたこさなぎさんの二人展でした。

なんとも言えない可愛らしさと暖かい雰囲気が、茶吉庵の米蔵にとてもマッチしていたのです。
私は一眼見て惚れてしまいました。
そのランプの灯りに照らされたテーブルは、見る人を癒やしてくれる空間になっています。


作者の和之さんの作品は、どの作品も人を癒す力があります。


茶吉庵の米蔵には、このほかに和之さんが作ってくれたステンドグラスが窓に収まっています。
茶吉庵で常設展示をしています。
ぜひご覧になってください。


茶吉庵 萩原 浩司 氏

信じる力

編集者にとって必要な資質とは何か。

出版業界に40年もいると、こんな質問をよくうける。
その度に「きっと、今日より明日はよくなる、と信じる力」とこたえることにしている。

ポジティブシンキング、というのともちょっと違う。
世界を人間を肯定的にとらえる強度といったものだ。

和之くんのステンドグラスによる「太陽の塔」をモチーフにした作品に出会ったとき、真っ先に自らのそのことばが思い浮かんだ。

斜に構えた訳知りの戯言は聞き飽きた。
生きるって、いいじゃないか。
堂々と謳歌しよう!

この作品に正面から向き合えるうちは、まだ俺も大丈夫だな、と思うことにしている。


牧野出版 佐久間 憲一 氏

お客様の記憶に

当館のある下諏訪は長野県という山多き県の南部にございます。
諏訪湖を真ん中に、周りをぐるりと山々に囲まれた盆地です。

春夏秋冬、諏訪湖から見える山々の季節折々をステンドグラスに仕立ててくださったのが、ガラスアーティストの奥村和之さん。
館内ロビーの夜を照らすステンドグラス四季のランプ、当地での美しい山々の景色の思い出とともに、お客様の記憶に残ることと思います。


信州しもすわ温泉 旅館「ぎん月」代表 若女将 武居 智子 氏